あなたがこれから派遣社員への転職を考えているなら、ぜひ派遣社員のメリット・デメリットを知っておいて下さい。

私自身、半導体工場で設備保全の責任者を任されていた時代には、大勢の派遣社員を採用していました。保全要員として20名ほど採用していたと思います。

その経験から、メリットとデメリットを考えてみたいと思います。

 

派遣社員のメリットとは?

一般的に言われているメリットを私の体験も交えてお話したいと思います。

●会社本位ではなく仕事本位で働ける。

正社員の場合、どうしても会社の都合、事情で異動が発生します。技術職で入社しても営業職への異動もあります。勤務地も転勤で変わる可能性があります。

その点、派遣社員は希望した仕事で契約すれば、職種が変わったり勤務地が変わったりすることはありません。

その意味では会社本位ではなく、仕事本位で働くことが出来ます。

 

保全マン

 

私が勤務していた半導体工場でも、正社員が設備保全から資材や購買に異動になったり製造のオペレータになったりする例はいくらでもありました。

でも、派遣の設備保全が他部署へ異動になることはありません。むろん、どうしてもの事情が発生した場合は本人や派遣会社との協議になります。でも、基本的に異動はありません。

 

●正社員の賃金体系に縛られない

派遣社員は個人単位の評価で高収入も可能です。能力さえあれば、実力さえあれば高い時給が可能です。

しかし、正社員の場合はどんなに能力が高くても、入社していきりな高給はまずありません。年功序列が廃止となり、成果主義の会社が増えたとはいえ、それぞれの会社には賃金体系があり、それに沿って昇給していきます。

 

優秀な派遣社員を正社員として引き抜こうとしたら、給与面の条件が折り合わずに失敗、と言うこともある訳です。本当は高給で迎えたいけど、賃金体系を無視することも出来ず、と言うジレンマですね。

私もそんな実例を何回か経験しています。

 

ただし、派遣社員の場合、スタート時に時給が高くても長期に渡ってベースアップを繰り返すと言うことが出来ません。それはそもそも派遣と正社員の根本的な違いなので当然と言えば当然ですが。

 

●色々な仕事、色々な職場を経験出来る

これはメリットと感じる人とデメリットと感じる人と、両方いると思います。一ヶ所で落ち着いて長期働きたいと思う人もいれば、色んな職場で色んな仕事を経験してみたいと思う人もいます。

後者にとって派遣と言う雇用形態はメリットだと感じるでしょう。

 

設備保全も様々な業界、業種があります。同じ場所で深くキャリアを積みたいと思う人がいれば、色んな工場で腕を磨きたいと思う人もいるでしょう。

専門資格、専門スキルがあればその希望も叶います。

 

●まとまった自由時間がある

3年間働いてお金を貯め、数か月の長期旅行に出かける。こんな自由な生活をしている人がいます。これは派遣社員ならでは出来る自由。正社員では無理です。

 

自由

 

つまり、派遣社員であることを不安定と感じるのではなく、身軽と感じている人です。

ただ、設備保全をやってる人で、こんなタイプは少ないような気がします。データも根拠もなく、単なる私の経験的印象です。

 

●何歳からでも仕事が出来る

50歳、60歳でも派遣社員は可能です。むろん、仕事の選択肢はそう広くはないかも知れませんが。これがハローワーク辺りで仕事を探してみて下さい。それがいかに難しいか、あなたにも分かると思います。

 

ハローワーク

 

特別な事情がない限り、求人条件に性別や年齢制限を付けることは禁止されています。だから高齢者でも応募が出来ることになっているのですが、それはあくまで建前です。

まず、書類で落とされ面接までもたどり着けません。

 

しかし、派遣会社なら採用してくれそうな会社を探してくれます。あなたの希望通りの会社が見つかるかどうかは分かりませんが、とにかく働く場所を見つけてくれます。

 

私の経験でも設備保全要員として、たまに派遣会社から50代の紹介を受けることがありました。豊富な経験と知識、スキルが売りの紹介ですね。

でも、正直言って採用に至るケースはごくまれでした。どうも現場で使いにくい、仕事を頼みにくいと感じる人が多くて採用しなかったのです。

 

いくら知識や技術があっても、まずは仕事が頼みやすいか、職場で若いメンバーとうまくやれるか、そこが先決です。

これは正社員の採用でも派遣の採用でも同じです。私はまずそこを見ていました。

派遣会社がチャンスを用意してくれても、最後は本人次第です。

 

●人間関係のしがらみがない

会社勤めで何がストレスかと言えば、人間関係が一番のストレス要因です。くだらない人間関係のしがらみにストレス漬けになってしまう人もいます。

 

ストレスで悩む人

 

その点、人間関係によるストレスは派遣社員の方が正社員に比べれば小さいと思います。全く無いとは言いませんが、まだストレスから逃れる術があるように思います。

 

実際問題、どこの会社、どこの職場でも嫌な人、相性の悪い人は必ずいます。相手が正社員にしろ同じ派遣社員にしろ、必ずいます。

でも派遣なら無理やり飲み会に出席したり、行きたくもない社員旅行に参加したりする必要はありません。同じ職場で長い付き合いをする必要がないので、適当に済ませることが可能です。

 

むろん、仕事を円滑に進めるには人間関係は大事です。ギスギスした雰囲気でいい仕事は出来ません。その意味で派遣と言えども多少は気を遣うこともあるでしょう。

しかし、必要以上に気を遣ったり、不要な気を遣ったりすることはありません。

ここは派遣だからと割り切ることが大事です。

 

NG表示

 

もっとも、性格的に割り切ることが出来ない人もいます。ストレス要因に対する耐性は正社員、派遣社員以外に性格的な要因も大きいと言えます。

 

●理不尽な残業、休日出勤がない

サービス残業はむろん、急に無理な休日出勤を要求されることもありません。これが正社員の場合は、残念ながらあり得ます。

 

ただし、私の半導体工場では派遣さんにも休日出勤はお願いしていました。あるレベル以上の保全要員になると、どうしても正社員と同じレベルの業務をお願いすることになります。休日出勤も同様です。

 

だから私は必ず採用面接の時に、急な残業や休日出勤を確認していました。後で聞いてないと問題にならないよう、予め確認していたのです。

そういう緊急対応が出来ない人にはそれなりに、ルーチン保全のみ対応してもらいました。

 

派遣社員のデメリット

●雇用が安定しない

長く同じ職場で安定して働きたい、キャリアを積みたいと考えているあなたに派遣は向きません。どうしても派遣は一時的な負荷調整の意味合いがあるので、仕事が減って来た時には派遣契約が終了になります。

3年、5年と継続する仕事なら派遣を使わず正社員をあてます。短期だから派遣を使うのです。

 

近年、労働者派遣法、労働契約法の改正により、3年ルール、5年ルールが設けらえました。どちらも派遣で働く人の雇用安定を図るための法改正です。

『派遣の3年ルール・5年ルールとは何か?』

 

しかし、どうしたって正社員に比べれば弱い立場であることは間違いありません。不景気になって人件費を削る段階に入れば真っ先に契約を切られてしまうのが派遣です。

私の半導体工場でも残念ながら、何度かそんな不景気を経験し、多くの派遣社員を契約打ち切りにしました。半導体は景気の上下が激しいので、人手不足、人手余剰が激しいのです。

いっきに100人採用したかと思えば、いっきに100人余ったりします。何ともヤクザな業界です。

 

アップダウン

 

派遣を続けながら雇用の安定を図るなら、有期契約から無期契約を目指すのもアリです。派遣会社の中には最初の採用から無期契約、あるいは正社員採用の場合もあります。

 

当サイトで紹介している転職支援サイト、工場ワークスにはそんな派遣の求人案件が多数あります。こうした派遣なら雇用の不安はかなり解消されます。

 

●収入が増えない

派遣の月収ベースになるのは時給×勤務時間です。従って、時給が増えないと収入も増えていきません。ところが時給の見直しと言うのはそう度々行うものではありません。

 

私が勤務していた半導体工場では1年に1回の見直しをしていました。多くの企業では1年に1回程度の頻度だと思います。

評価の高い派遣社員はこの見直しで時給がアップします。中には毎年アップする派遣社員もいます。

 

しかし、派遣契約は1年とか2年、せいぜい3年で終了し、次の派遣先へ変わります。するとまた一からの積み上げになります。正社員のように長期に渡ってベースアップが続くことがないのです。だから収入も増えていきません。

 

 

また、派遣には賞与がありません。中には評価の高い派遣に一時金を支給する企業もあるようですが、それは稀なケースだと思います。私の半導体工場では派遣さんへの一時金はありませんでした。

 

そしてもっと長い目でみれば、派遣社員には退職金がありません。何十年も派遣で設備保全を続け、正社員と同じ仕事をこなしてきてもいざ退職するとなった時、退職金は出ないのです。有期契約ならむろん、無期契約でも派遣に退職金は出ません。

 

●スキルアップが難しい

設備保全のスキルを磨く、アップさせるにはどうしても時間がかかります。短期で覚える仕事、身に着く知識や技術は高いレベルではありません。

しかし、派遣である以上、派遣先の事情によっては短期で契約が終了することもあります。すると高いスキルを身に着ける前に次の派遣先へ移ることになります。

 

また、最初から派遣社員には高度な技術を教えないケースも多々あります。それはいずれ契約が終了すれば社内に技術が残らないからです。

私が勤務していた半導体工場でも、派遣にお願いしていた保全業務は比較的簡単なものでした。教育期間が2週間程度で終わるような内容でした。

 

しかし、中には最初から高いレベルのスキルを持った派遣さんもいます。そんな人には正社員と同じかそれ以上の仕事を任せていました。

でも、それはその人が最初から持っていた知識、技術であって私の工場でスキルを磨いた訳ではありません。

むろん、そのレベルの人材になれば、1年でも2年でも経験を積めば更にスキルアップするでしょう。いくつかの派遣先を経験する中でどんどんスキルアップするでしょう。

 

独り立ち

 

自ら勉強し、技術を習得しようとする覚悟のある派遣さんはレベルアップします。そんな派遣さんはいつまでも派遣のままでなく、いずれ正社員に引き抜かれる、スカウトされることが多いと思います。

私の半導体工場でも何人か、そんな派遣さんを正社員に採用しました。

 

まとめ

今回は派遣社員のメリット、デメリットを私なりに考えて記事にしてみました。

最後にまとめておきます。

【派遣のメリット】

●会社本位ではなく仕事本位で働ける。

●正社員の賃金体系に縛られない

●色々な仕事、色々な職場を経験出来る

●色々な仕事、色々な職場を経験出来る

●まとまった自由時間がある

●何歳からでも仕事が出来る

●人間関係のしがらみがない

●理不尽な残業、休日出勤がない

 

【派遣のデメリット】

●雇用が安定しない

●収入が増えない

●スキルアップが難しい

 

むろん、ここに書いたケース以外に様々なケースがあろうかと思います。ひとくくりに派遣だから、正社員だから、とは言えないかも知れません。

何しろ、今や派遣を含む非正規社員は全労働者の4割を超える時代です。派遣に対する見方、考え方も変わっていくでしょう。

 

今回紹介したように派遣と言う働き方にはメリットもあればデメリットもあります。

そんな中で、あなたはどんなライフスタイルを選び、どんなキャリアプランを立てるのか。それをしっかり考えることが大事だと思います。

 

最後に派遣社員の仕事を探すなら、派遣の求人が多いこちらの転職支援サイトがお奨めです。

 

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