転職後の収入や満足度について記事にしてみたいと思います。

総務省の調査では、2016年に転職した人は306万人で、前年より8万人増えたそうです。

では、この306万人の転職者は、転職したことで収入は増えたのでしょうか?

転職したことを満足しているのでしょうか?

今回は『平成 27 年転職者実態調査の概況 』(厚生労働省)からのデータを紹介します。

 

転職して収入は増えたのか?

ではまず、転職した後に収入が増えたのか、減ったのか、それともあまり変わらなかったのか、そこから見ていきましょう。

2015年に厚生労働省が調査を行った結果をグラフにしてみました。グラフ1をご覧下さい。

■転職して収入が増えた・減った・変わらない

転職後の収入
グラフ1.転職後の収入

転職した4割の人が収入が増え、2割強が変わらず、残りの人は減ったと言うことです。

むろん、転職の目的は収入増だけではないでしょう。しかし最低でも同額、出来れば増やしたいと思う人が多いのではないでしょうか。何しろ生活がかかっています。

その意味で、転職して36%の人が収入が減ったと回答している現実はしっかり認識しておく必要があります。

 

この収入が減ったと回答した人も、転職前から減ることを承知していた人と、分かっていなかった人の両方があるでしょう。

あなたの収入が転職後にどうなるのか、事前にしっかり確認しておくことは非常に重要です。

 

私事ですが、私は33歳の時に関西の事務機メーカーから九州の半導体工場へUターン転職しました。前職では事務機の開発部門でメカ設計を担当していました。

給料やボーナスに全く不満はなく、仕事の成果はしっかり評価してもらっていました。

 

そして転職した後、私の年収は約7割に減りました。厚生労働省の都道府県別年収を見ると、私の場合は平均で8割減です。

それが7割まで減ったのですから、減り方としては平均以下です。

 

まぁ、私の場合は事前の給与説明である程度納得、覚悟はしていました。ただ、事前の説明は残業込みの金額提示だったのですが、入社後半年くらいですぐに裁量残業となりました。結果、収入が減ってしまい、7割となったのです。

地方都市の中小企業ですから、ある面、いい加減なものです。その場、その場の事情で条件が変わってしまいます。

私の場合はその後仕事の実績を評価してもらって、年収はずっと右肩上がり、満足できるレベルまでアップしました。

 

転職とはゴールではなく、スタートです。仮にスタートの給与は少なくて満足出来なくても、その後に自力で増やせばいいのです。

大事なことは、頑張ればちゃんと給料が上がっていく企業に転職することです。

 

転職後の満足度はどうか?

では、収入面を含めた転職後の満足度を見てみましょう。厚生労働省がネット上に公開している『平成 27 年転職者実態調査の概況 』からグラフ化してみました。

調査対象は2015年10月時点の状況について、5人以上の正社員がいる事業所10,0514ヶ所と従業員6,090人から有効回答を得たそうです。

 

回答は企業規模を5段階に分けてまとめています。さっそく、転職後に満足した人の割合から見ていきましょう。

■転職して満足した人の割合

転職満足
グラフ2.転職後に満足

グラフ2をご覧頂くとお分かりのように企業規模が大きいほど満足度は高くなっています。

従業員1000人以上の企業に転職した人は7割近くが満足し、5人~29人の企業に転職した人は5割弱が満足していると回答しています。企業規模によって満足度に2割の差があります。

 

これは大企業の方が収入は多いし福利厚生も充実しているからでしょう。

また自分の希望通りの仕事がやれる、大きな仕事がやれる、そんな満足度もあるかも知れません。

 

私の場合もそうでしたが、中小企業では一人で何役もこなすことになります。入社前に約束した仕事以外でも回って来ることがざらです。それを不満と感じる人は満足度が下がると思います。

逆にそれを自分の活躍出来る場が広がる、自力解決出来るチャンスが増えると思える人は満足度が上がることでしょう。

 

では次に転職を不満に感じた人がどのくらいの割合いるか見てみましょう。グラフ3をご覧下さい。

■転職が不満だった人の割合

転職不満
グラフ3.転職後の不満

不満を感じた人の割合は、満足を感じた人の裏返し、企業規模が小さいほど増えています。

考えてみれば、企業規模や転職後の給与などは事前に分かっているはず。にもかかわらずグラフ3のような結果になるのはなぜでしょうか?

 

例えば大企業から中小企業へ転職した人は、転職後実際に働いて見て初めて色々な不満を感じるのかも知れません。

「前の会社じゃこんな事はなかったのに・・・」

これは転職では禁句ですね。こんなセリフを言わなくても済むよう、事前の調査をしっかりやること、そしてある程度は覚悟を決めることです。

 

私の場合も転職後に収入は7割まで減って事前の話とは違っていましたが、必ず自分の力で増やしてやると思って頑張りました。

転職後に満足していたとは言えませんが、不満でもありませんでした。単に事実として受け止めていた、そんな感じでした。

 

最後に、転職後に満足も不満も感じなかったと言う人の割合を見てみましょう。

■転職が満足、不満、どちらでもなかった人の割合

転職どちらでもない
グラフ4.転職後どちらでもない

どちらでもないと回答した人も、企業規模が小さくなるほど増えています。どちらでもない、と言う回答は「予想通り」「想定内」と言うことでしょうか。

ここがスタートですから、ここから「満足」に変わるよう自分が頑張るしかありません。

 

まとめ

転職して収入が増えた人は約4割、満足している人は5割から7割。企業規模によって差があります。

最初に書いた通り、転職の目的は必ずしも収入増ばかりではありません。私も実家の都合で関西から九州にUターン転職しました。収入が減るのは覚悟の上であり、とにかく実家に戻ることが最優先でした。

 

とは言え、収入は満足度を満たす大きな要素であることは間違いありません。大事なことは、転職前にしっかり給与面の話を詰めておくことです。

「こんなはずじゃなかった!」

後悔しないよう、納得が行くまで確認して下さい。

 

そして何より、入社後にあなたの実績を正しく評価してくれる会社かどうか、そこも確認して下さい。本当に満足できる転職だったかどうか、それは数年先に答えが出ます。

ただ、これはなかなか分かりにくいと思います。内部に知った人でもいて実情を聞くことが出来ればいいでしょうが、そんな人がいない限り分かりません。

中途退職者が多い会社、若い人が極端に少ない会社などは危ないかも知れません。

 

1つあなたに注意して欲しいのは、あなたの給与面の話は、少なくとも内定が出た後に詳しく聞いて下さい。面接時や会社説明会の時に仕事の内容ややり方を質問するのは構いませんが、あまりお金の話ばかりすると印象を悪くして採用されません。

 

なかなか100点満点の転職は難しいでしょう。私の場合も100点ではなく70点くらいだったと思います。しかし、何度も言いますが転職はゴールではありません。スタートです。

あなたが転職した後、あなたの力で100点になるよう、頑張って下さい。それには事前の調査、確認とあなたの覚悟が何より必要です。