もしもあなたが会社を辞める時、それまで使っていた設備保全に関するマニュアル類はどうしますか?

会社に返却しますか?それともこっそり持ち帰り、次の仕事で使いますか?

さて、あなたならどうしますか?

 

マニュアルを持ち出した私の体験

かつて私が関西の事務機メーカーでメカ設計をやっていた時、かなりの量の設計マニュアルを使っていました。それは会社から支給されたものもあるし、自分で作成したものもあります。

そして私は30代前半でその会社を辞め、九州の半導体工場へとUターン転職します。新しい会社にはメカ屋さんはいなくて私がメカ部隊立ち上げの責任者として採用されました。

 

従って、新しい会社にはメカに関する資料、マニュアル類は何もありませんでした。電気屋さんとソフト屋さんばかりの会社だったのです。

その事情は分かった上で私は転職しました。だから関西の会社を辞める時、これだけは、と思うマニュアルは持ち帰りました。

メカ設計のキモとも言うべきマニュアルでした。それは新しい会社で大いに役に立ちました。もしもそのマニュアルがなければ、私のメカ部隊立ち上げのミッションはもっと遅れていたかも知れません。

 

マニュアル

 

さて、私は関西の会社を辞めるとき、そこで使用していた設計マニュアルを一部ではありますが持ち帰りました。会社には無断です。この行為は決して褒められたものではありません。本来、マニュアル類は全て会社に返却すべき性質のものです。

何しろマニュアルには設計品質の向上や設計の効率化に役立つノウハウが含まれており、言わば会社の知的財産とも言えます。それを無断で持ち帰ることは許されません。

 

ただ、私はその会社を辞める時、

「退職後3年間は同業企業に就職したり、情報を流したりしません。」

と言う誓約書を書いています。私自身が特許や実用新案を取得しており、それに付随する技術を持っていたからです。つまり、特許を外す技術も知っていたのです。

そんな誓約書を書いた私ですが、むろん同業企業には就職しませんでしたし、情報も流出させていません。誓約書の通りに約束は守りました。

逆に私が思ったのは、会社を辞める時に交わした誓約書の範囲内を守っていれば、範囲外は許されるのではないか、と言うかってな解釈です。

異業種に転職するのだから、そこで設計マニュアルを使っても元の会社に損害を与えることはないはず。そう思ったのです。

まぁ、この解釈は相当自分勝手、身勝手な解釈だと言えます。仮に転職先が異業種であっても会社で使っていたマニュアルは返却するのが筋です。

考える面接官

 

仮に私が自分で作ったマニュアルだったとしても、それが会社の就業時間内に作成したマニュアルであれば私個人の私物とは言えません。

また、会社の就業規則に退職時にはマニュアル類は返却のことと書かれていなくても返却するのが一般的な常識です。

 

 

マニュアルを持ち出していい場合、ダメな場合

今まで書いて来たことは確かに正論です。返却するのが本来のあるべき姿であり退職時の正しい手順と言えます。

しかし、やはり人情としては今まで使っていたマニュアルですから、新しい環境、職場でもそれがあると心強いですよね。何か分からないことが出て来た時に解決できる、強い味方です。

なので出来れば持って行きたいですよね。

 

そこで私はこう思います。もしもそのマニュアルが周知の情報を編集したものであれば持ち出してもいいのではないかと。

何かの本、便覧、雑誌、ネット記事などに公開された情報や知識を集めて編集したマニュアルなら、返却しなくてもいいのではないかと思うのです。すでに公になっている情報なのですから。

むろん、個別には周知の情報であっても、それを集めて使いやすくしたり、検索の手間を省いたりしてあれば、そこに新な付加価値を生み出している訳で、全く自由にしてもいいとは言えません。

でも、ギリギリ許される範囲ではないかと思うのです。

 

考える

 

一方、周知の情報だけでなく、オリジナルの情報が入ったマニュアルだと、これはもう持ち出し完全禁止です。社外秘になっていなくてもダメでしょう。そこはキッパリあきらめるしかありません。

万一、社外秘のマニュアル類を持ち出してそれが発覚した時、内容によっては訴えられる可能性だってあり得ます。めったなことはないと思うものの、止めておいた方が無難です。

 

まとめ

あなたがこれから設備保全の転職を目指して退職するとき、新しい転職先で使えそうなマニュアル、技術資料があったら。やはりこっそりそれを持ち帰りたいなと思うでしょう。

しかし、基本、会社で使ったマニュアル類は全て返却するのが正しい辞め方です。就業時間内に自分で作成したアニュアルでも返却すべきです。それは私物ではないからです。

 

NO

 

ただ、どうしても欲しいマニュアルがあって、それがすでにどこかで公開された周知の情報ばかりであれば、まぁ許されるギリの線ではないかと思います。

ただし、これはあくまでも私の個人的見解なので、あなたがこの通りにして何か問題が発生しても責任は負いかねますからその積もりでお願いします。

 

ちなみにですが、過去に私が採用した設備保全要員で、以前の会社でも同じ仕事をしていてマニュアル類を持参して来た、と言う社員はけっこういました。半分くらいは持って来たように思います。

それが周知の情報ばかりだったのかどうか、そこまでは不明ですが。

 

今回は、あなたが今の会社を辞めて転職するとき、マニュアル類はどうすべきか、返却すべきなのか、私の意見を記事にしてみました。