設備保全や生産技術などの求人を見ていると、色々な職種に一定の割合で未経験者や第二新卒者を歓迎する求人が出ています。

むろん、経験者優遇、経験者歓迎の方が求人件数としては圧倒的に多い訳ですが、それでも1割から2割近い求人は未経験者、第二新卒者を歓迎しています。

設備保全や生産技術などは別として、一部の職種では5割近い求人で歓迎、と言う実態もあるようです。

今回は未経験者、第二新卒者、加えて既卒者の転職について記事にしてみたいと思います。

なお、この記事に関連する別の記事が何本かあります。このページの最後にある「関連記事」からぜひお読み下さい。

 

初心者

 

企業が未経験者・第二新卒者を採用する理由

中途採用の募集なのになぜ、未経験者や第二新卒者を歓迎するのでしょうか。当然そうした人は採用した後に教育、訓練、研修が必要となり即戦力としては使えません。

それなら新卒者を採用した方が年齢も若くて使い易いし人件費も安く済むのではないでしょうか。企業が未経験者、第二新卒者を受け入れる理由、狙いはどこにあるのでしょう。

私が思うに、企業が未経験者、第二新卒者を採用する理由は3つあると思います。

 

1.新卒採用で十分な人材を確保出来なかった

現在の人手不足を反映して新卒採用は企業にとって非常に厳しい状況にあります。特に中小企業は選ぶ以前に応募してくる学生数が少なく、人材確保に苦労しています。

私が働いていた会社も中小企業(地元では中堅企業)だったので、世間が好況の時は本当に新卒採用が難しかったです。

 

1人も採用出来ない、なんてことはありませんでしたが、それでも予定人数を確保出来ないことがありました。

そうなると新卒の足りない人材を中途採用で補うことになります。その狙いからすれば、即戦力狙いでなく、将来性に期待して中途採用することになり未経験者や第二新卒者の需要が出てきます。

 

2.新卒採用者より育てやすい

新卒で採用された社員は全てにおいて一から教える必要があります。技術的なことはむろんですが、社会人としての常識、マナーも教える必要があります。

 

常識

 

未経験者や第二新卒者は技術面では教えることが多くて時間もかかりますが、一応社会人としての経験、実績があります。

仕事の進め方やホウレンソウの重要性を知っています。職場の人間関係の中で自分の役割を果たす術を知っています。上司や同僚との接し方も分かっています。

そうした素地があるので、実は新卒者より育てやすい、教育しやすいのです。

 

3.仕事への意欲、モチベーションが高く、将来性に期待出来る

新卒者が入社してすぐに辞める例は珍しくありません。入社前のイメージが実際に働いてみると大違いでやる気をなくしてしまう、と言うケースも多くあります。

どんなに優秀な新卒者であってもすぐに辞めてしまえば全く役に立ちません。

 

その点、未経験者、第二新卒者は社会人としての経験があるので、転職にあたってはしっかりした志望動機を持っています。

単なるイメージだけで応募することはないので、入社してもすぐに辞めてしまうことがありません。長期のキャリアプランにより有力な戦力となることが期待出来ます。

 

ここまで読んだあなたは、2番目と3番目の理由に関して大いなる疑問をお持ちでしょう。

 

「そんな理由は一概には言えないはず!未経験者や第二新卒者がみんなそうだとは限らない!」

 

そう言いたいことでしょう。

その通りです。

あなたのご指摘は正しいと私も同感です。世の中の未経験者や第二新卒者が全て新卒より期待出来る、計算出来るとは限りません。

すなわち、逆に言えば2番目や3番目の理由に合致するような人材しか採用されないと言うことです。

 

未経験者や第二新卒者は中途で採用するにも関わらず、即戦力にはなりません。この決定的とも思えるマイナスをカバーするには、新卒者以上の期待値、可能性が必要です。

そこを面接試験で評価された人だけが採用となります。単に未経験者、第二新卒者であると言うだけで無条件に採用されるはずがありません。

少なくとも年収や福利厚生などで好条件の求人なら期待値、可能性ともに大でないと採用されないでしょう。

 

未経験者は年齢のハードルが高い

では、どんな未経験者、第二新卒者が採用されるのでしょうか。ここも私の経験、独断で述べてみたいと思います。

まず、未経験者の場合です。これは大変書きにくいのですが、一番高いハードルは年齢です。未経験者ですでに30歳を大きくオーバーしている場合、採用は極めて厳しく、不利だと思います。

いくら高学歴であっても、異業種の経験が豊富でも、採用されるケースはまれでしょう。正直、扱いにくい、教えにくい、使いにくい、そんなイメージが先行します。

 

初心者NG

 

私が設備保全や生産技術、設計要員などの中途採用を担当していた当時、確かに中高年で未経験の応募者がありました。

何かの商売の営業をやっていた40代前半の男性が、どうしても工場で製造業に就きたい、設備保全や生産技術の仕事がやりたいと応募してきました。

その意欲、やる気、覚悟は感じられましたが、いかんせん企業として採用するメリットがありませんでした。

 

では、年齢が20代までだったら、未経験者でも採用してもらえるのかと言えば、そうそう甘くありません。

これから担当してもらう仕事に対して未経験であっても、すでに何かの仕事を経験しているはずです。どんな仕事を経験してきたのか、どんな実績を残してきたのか、なぜその仕事を辞めたのか、そうしたことが面接で聞かれます。

 

そうした質問を通して、専門分野以外での社会人としての評価やエンジニアとしての素養をチェックされます。

先ほども説明したように、新卒者と比べて教えやすいか、使い易いか、仕事に対する情熱があるか、そうしたところを判断されるわけです。

 

実際、私自身、設備保全が未経験でも何かしら工場で働いた経験があって、若くて有望な人材なら採用していました。

私の場合、かなり重要視していたのはコミュニケーション能力です。人の話を正しく理解できるか、自分の考えを正しく人に伝えることが出来るか。

 

3人

 

これは設備保全や生産技術に限らず、どんな仕事でも重要な要素です。新しい仕事を覚える、技術をマスターしていくのに、コミュニケーションに問題がある人はまず無理です。

コミュニケーション能力があって、なおかつ社会人としての常識やマナー、仕事のやり方を身に着けている人材なら採用しようと思います。

 

なお、未経験者で1つ付け加えたいのが専門資格の有無です。例えば、電気主任技術者の資格を保有して、施工管理業務をやっていた人がいたとします。

この人が電気施設の設備保全へ転職を希望したとします。この場合、設備保全は未経験でも電気主任技術者の資格を保有していることが大きなアドバンテージになります。

電気主任技術者を求めている設備保全の求人に応募すれば、ある程度年齢が高くても採用になる可能性があります。

 

もしもあなたが専門資格を保有しているなら、その資格が活かせる職種、分野であれば未経験であってもチャレンジする価値はあると思います。

 

第二新卒者は辞めた理由を納得してもらうことが大事

では、第二新卒の場合はどうでしょうか。その説明の前に、そもそも第二新卒とはどういった人を指す言葉でしょうか。

いつから登場した言葉か定かではありませんが、求人、転職業界ではすっかり定着しています。

 

しかし、第二新卒の定義はどこかの権威ある機関が定めたものではなくどこかあいまいです。一般には新卒から3年以内の求職者、と定義されることが多いようです。

つまり、新卒でどこかの企業に就職し、そこを3年以内に退職し、次の仕事を求めている人を指します。

例えば、4年生の大学を浪人、留年なしで卒業していれば年齢的には25歳~26歳と言うことになります。

 

今や深刻な人手不足を背景に、第二新卒者の需要はかなり高いのだとか。ただし、何度も説明していますが、単に第二新卒者であれば採用してもらえるわけではありません。

何しろ一度就職して3年以内に辞めている訳ですから、今度採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか、と言う不安は必ず持たれます。

 

考える人

 

その不安を持つ面接官を安心させる必要があります。それには、前職をなぜ短期間で辞めてしまったのか、今度採用されたら続く自信はあるのか、これを説明して納得してもらう必要があります。

 

「職場の人間関係が悪くて辞めました」

 

こんな理由で辞めたと言えば、

 

「今度の職場でも色んな人がいて、また人間関係が悪くなるかも知れませんよ。」

 

と切り返されて不採用間違いなしです。

 

「入社前に聞かされていた仕事とはまるで違うことに気付きました。それでも1年間は頑張ってみましたが、どうしても自分のやりたいことをあきらめることが出来ず、退職しました。」

 

例えばこんな前向きな説明をした上で、今回面接を受けた会社については業務内容をしっかり調査済みであること、また前の会社で1年間で身に着けたことも合わせて説明出来ればいいですね。

 

まとめて言えば、

●前職を辞めた理由

●今回の志望動機

●前職で身に着けた知識、スキル

 

この3点をしっかり説明する必要があります。この3つは第二新卒に限らず、一般の中途入社でも必ず面接で質問されます。

ただ、第二新卒者の場合は前職を3年以内に辞めているので、「今度もすぐに辞めてしまうのではないか?」と言う不安を払拭する観点で説明する必要があります。

 

先ほども書きましたが、人間関係が嫌になったとか、給料が安かった、仕事がきつかった、などのネガティブな理由は極力出さない方が無難です。面接官の印象が悪くなります。

あくまでも前向きな理由、ポジティブな理由で説明しましょう。

 

そして、専門的な知識や技術は未熟であっても、社会人としての常識、マナー、仕事のやり方は身に着けていることを具体的に話せるといいですね。

例えば技術職であってもお客様対応の経験があるとか、小集団活動、QCサークルの経験があることなど例にあげて話すのもいいと思います。多くの人との関わり合いの中で社会人として必要なことを学ぶからです。

 

その他、社内研修、外部研修などを受けた実績があればぜひ付け加えたいですね。第二新卒とは言え、しっかり仕事をしていたことを印象付けましょう。

 

既卒者はなぜ就職しなかったのか、その説明がカギ

第二新卒者と似た言葉に既卒者があります。既卒者とは大学などを卒業して一度も就職の経験がない人を指します。一般には卒業後、1年~3年程度の人を指すことが多いようです。

求人の中には未経験者、第二新卒者と並んで既卒者も応募可能と言う求人もあります。しかし、私が知る限り既卒者の就職もかなり厳しそうです。たぶん、第二新卒者よりずっと厳しい気がします。

 

 

何しろ、既卒者は仕事の経験がない点では新卒者と全く同じなのに、年齢だけは年上なので、どうしても就職には不利です。企業にすれば既卒者を採用するより新卒者を採用した方がメリットが大きい訳です。

従って、未経験者、第二新卒者を採用する理由の1番目、新卒者が採用出来ない不足をカバーする、と言う理由の場合のみ既卒者も応募可能となる訳です。

 

そして何度も言いますが、現在の人手不足は深刻で、企業は人材確保に大変苦労しています。そんな中、既卒者歓迎の求人も増えているようです。

ただ、それだけ企業が人手不足で困っているのに、なぜ就職出来ずに既卒になってしまったのか。そこは面接で必ず質問されます。

 

面接の受け答えによっては、理想が高すぎる、こだわりが強すぎるなど、使いにくい人材だと判断されてしまう恐れがあります。

あるいは働く意欲に欠けて真剣に就活をしなかったのではないかと思われることもあるでしょう。

仮に本当にそんな理由で既卒になってしまったのなら、そこは素直に反省して現在の自分は考え方を変えたと伝えましょう。しっかり地に足をつけた考えで応募したことを伝えましょう。

 

また、既卒とは言えアルバイトの経験があるなら、そこから今後に生かせる何かを学んだ、身に着けたことを具体的に話しましょう。

要は意欲も情熱もない、ただの自分勝手、わがままで既卒者をやっているのではないと分かってもらうことです。

何しろ設備保全の面接で一番大事なことは、あなたに設備保全を任せても大丈夫だと安心してもらうことです。

 

まとめ

最後に私の経験から思うことを言わせて頂きます。

 

「変な社風、おかしな仕事のやり方が身についた経験者より、真っ新で素直、将来性豊かな未経験者、第二新卒者の方が戦力になる。」

 

あなたが未経験者、第二新卒者なら、面接の時に何をアピールすべきか、自分のセールスポイントをどう認識すべきか、お分かり頂けたでしょうか。

 

さて、未経験者や第二新卒者、既卒者の応募出来る求人が増えているとは言え、求人全体からすれば少数です。また、一応は応募可能と書いてあっても、実態としては限りなく不可の場合もあります。

すなわち、DODA、マイナビエージェント、リクルートエージェントなどの転職サイトでは経験者優遇案件が多いので勝ち目は薄いです。

 

そこで、あなたが転職先を探すならぜひお薦めと言う転職支援サイトをいくつか紹介します。

いずれも未経験者、第二新卒者、既卒者をメインに支援しているサイトです。ぜひこちらのサイトをご覧になって、あなたが使い易いと思ったサイトを利用して下さい。

 

■第二新卒エージェントneo

■DYM就職

■マイナビジョブ20’s

■ハタラクティブ

■ジェイック

■ウズキャリ第二新卒

■ウズキャリ既卒

 

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