設備保全は文字通り設備の保全なので、様々な業種、業界にその仕事があります。あなたは今までどんな業界で設備保全の仕事をしてきたのでしょうか。

そしてこれら先、どんな業界に転職したいと希望されているのでしょうか。

今回はあなたが設備保全の転職を考える時、どんな業界がお奨めか考えてみました。

 

設備保全は異業種でも大丈夫

私自身は20年間半導体工場で設備保全を担当していました。従って半導体業界の設備保全が一番詳しいです。

しかし、半導体以外にも20年の間には自動車、OA機器、食品などの業界に生産用設備を納品し、保全の現場も見てきました。

 

その経験の上で思うのですが、半導体で設備保全をやっていた知識、技能があれば自動車やOA機器、食品業界でも設備保全の仕事はやれます。そしてその逆も可能です。

 

健康

 

むろん、業界が変われば新しく学ぶこと、新規に必要な技術もあるでしょう。スムーズに保全業務ができるようになるまでは、ある程度の時間はかかると思います。

それでも全く経験のない人に比べれば、圧倒的に早くマスター出来ます。

 

私自身、事務機の業界から半導体業界に転職しましたが、転職前の知識や技術は100%フル回転、とても役に立ちました。

保全対象となる設備が変わっても、使われている部品レベルで見れば同じようなものだし、機械要素のレベルまで細かく言えばこれも同じようなものです。

自分を例えに出して恐縮ですが、メカエンジニアとしての基本がしっかり出来ていれば業界が変わっても心配することはありません。

 

つまり、あなたが今現在どんな業種、業界で設備保全をやっていたとしても、この先の転職はかなり自由度があると考えて大丈夫です。

むろん同じ業界に転職した方が楽は出来るでしょうが、異業種へ挑戦するのもまたモチベーションが上がり自らのレベルアップにつながります。新しいことに挑戦するのはとても刺激的なことです。

 

設備保全のお奨め転職業界はこれ!

では、異業種に挑戦といっても、どんな業界、業種がお奨めでしょう?どこでも同じようなものでしょうか?

そこを私なりに色々と情報を集めてみました。その結果、あなたにお奨めしたい業界が3つほど見つかりました。そのお奨め理由と共に今からお話したいと思います。

それぞれ収入面、安定性を考えてのお奨め業界です。

 

転職

 

1.医薬品業界

医薬品業界は何といっても会社がつぶれるリスクが少ないです。なぜなら、限られた企業で市場を独占しているからです。製薬会社は新規参入のハードルが非常に高い業界です。

新薬開発にはべらぼうな開発費と開発時間がかかります。ベンチャーで参入出来るような業界ではありません。

 

そんな医薬品を製造するには当然ですが製造設備が必要であり、保全業務が発生します。私が20年務めた半導体業界みたいに激しい景気の変動はありません。世の中の景気が良くても悪くても医薬品は売れます。

まさに安定した業界でありそこで設備保全の仕事に就ければ、かなり安心して仕事に打ち込めると言うものです。

設備保全の求人も探せばけっこう出ています。特別な資格を必要とするものから、簡単なメンテナンスの仕事まで幅広くあります。

 

■医薬品業界の求人が多い転職サイト(表1)

大手の転職サイトで医薬品業界の求人を調べてみました。

サイト名 求人件数 お奨めポイント
リクルートエージェント 2,384 件 転職成功者45万人以上で実績No1、67.1%が収入アップ。求人件数ダントツ。
マイナビエージェント 980 件 20代~30代で特に関東のエンジニア求人多数あり。
DODA 652 件 公開案件だけで652件、他にも非公開案件あり。好条件多い。
CAREERCARVER 586 件 ハイクラス専門のヘッドハンティングサイト。高収入狙い。
パソナキャリア 556 件 首都圏に強い求人・転職支援サイト。

注1)DODA、パソナキャリアは公開案件だけの件数。
注2)各サイトの業種別検索、キーワード検索で調べた求人件数です。
注3)2018年9月時点のデータです。最新情報は各サイトでご確認下さい。

 

表1の求人件数はその業界全体の求人件数です。この中に設備保全が何件入っているかは分かりません。

検索結果を見てみると確かに医薬品の製造ラインで技術スタッフ募集の求人があります。しかし、それをあなたが探すのは大変手間がかかると思います。

各転職サイトのエージェントサービスに登録し、業界情報に精通しているプロのエージェントに探してもらうのが早くて確実かと思います。

 

2.石油・ガス・電気などのエネルギー業界

エネルギー業界も安定しています。何しろ大型プラントが必要な業界であり新規参入は難しいです。価格競争もそんなに厳しくありません。消費者の立場から考えるとどうかなと思いますが、内部で働く分にはお奨めです。

 

ただし、この業界で転職を成功させるには専門資格が必要です。電気主任技術者、エネルギー管理士、電気工事施工管理技士、その他玉掛け、クレーン、ガス溶接などの資格が需要の高い資格です。

 

資格をとる

 

どの資格が必要かは求人企業によって違いますが、実務経験と資格があれば絶対お奨めです。

この業界の設備保全求人は非常に件数が多く、人材不足の状態です。高収入、安定業種だと思います。

 

■石油・ガス・電気などのエネルギー業界の求人が多い転職サイト(表2)

大手の転職サイトで石油・ガス・電気などのエネルギー業界の求人を調べてみました。

サイト名 求人件数 お奨めポイント
CAREERCARVER 602 件 ハイクラス専門のヘッドハンティングサイト。高収入狙い。
パソナキャリア 606 件 首都圏に強い求人・転職支援サイト。
DODA 550 件 公開案件だけで550件、他にも非公開案件あり。好条件多い。
リクルートエージェント 305 件 転職成功者45万人以上で実績No1、67.1%が収入アップ。求人件数ダントツ。
マイナビエージェント 79 件 20代~30代で特に関東のエンジニア求人多数あり。

注1)DODA、パソナキャリアは公開案件だけの件数。
注2)各サイトの業種別検索、キーワード検索で調べた求人件数です。
注3)2018年9月時点のデータです。最新情報は各サイトでご確認下さい。

 

表2も業界全体の求人件数です。この中から設備保全の求人を探すには転職エージェントサービスの利用がお奨めです。各サイトから無料のサービス登録を行って下さい。

 

3.食品業界

3つ目は食品業界です。私は半導体工場で設備保全を担当していましたが、自社設備の開発製造も行っていました。ハード、ソフト、メカの設計部隊を抱えていました。

その部署の経費を稼ぐのに自社設備だけでは仕事量が足りず、外部の仕事も受注していました。そんな事情から、食品業界の自動機も開発し、納品していたのです。例えば寿司ロボットや、うどん、餃子の製造設備ですね。

 

そして私の経験した範囲に限って言えば、こうした食品業界の設備はかなり技術革新が遅れています。半導体の製造設備と比較するのもどうかとは思いますが、10年くらい遅れていると感じました。

食品業界全体が10年遅れているとは言いませんが、中にはそうした分野もあると言うことです。そして、そうした分野での設備保全なら、ハッキリ言ってそれほど専門的なキャリア、資格がなくても保全業務が可能な気がします。

つまり、設備保全の求人に応募するハードルはそう高くないと思います。

 

初心者

 

それに1年を通じてどの商品がどのくらい売れるか、かなり正確な予測がつきます。それに合わせて生産計画が立てられているので、設備を保全する側も対応しやすいと言えます。

 

ただ、食品業界全体で言えば、商品の価格は安いものが多く、しかも価格競争が激しい薄利多売の世界です。設備投資に潤沢な資金がある訳ではなく保全要員の給料、年収もそれほど高いとは言えません。

しかしそれなりに知名度のあるブランド食品は安定して売れるため、高給ではないにしろ会社がつぶれる心配はさほどありません。

 

■食品業界の求人が多い転職サイト(表3)

大手の転職サイトで食品業界の求人を調べてみました。

サイト名 求人件数 お奨めポイント
リクルートエージェント 4,018 件 転職成功者45万人以上で実績No1、67.1%が収入アップ。求人件数ダントツ。
CAREERCARVER 586 件 ハイクラス専門のヘッドハンティングサイト。高収入狙い。
パソナキャリア 500 件 首都圏に強い求人・転職支援サイト。
DODA 372 件 公開案件だけで372件、他にも非公開案件あり。好条件多い。
マイナビエージェント 184 件 20代~30代で特に関東のエンジニア求人多数あり。

注1)DODA、パソナキャリアは公開案件だけの件数。
注2)各サイトの業種別検索、キーワード検索で調べた求人件数です。
注3)2018年9月時点のデータです。最新情報は各サイトでご確認下さい。

 

表3も食品業界全体の求人件数です。この中から設備保全の求人を探すには転職エージェントサービスの利用がお奨めです。各サイトから無料のサービス登録を行って下さい。

 

補足・半導体業界はどうか?

では私が20年間務めた半導体業界はどうでしょうか。半導体工場の設備保全求人は多数あり、人手不足の様相を呈しています。

確かに求人は多いのですが、何しろ半導体業界は景気の変動が激しい業界です。メチャクチャ忙しいか、その反対にメチャクチャ暇か、両極端が多い業界です。ほどほどに忙しいと言う、理想の状態が長続きしない業界なのです。

 

忙しくなれば生産設備はフル稼働、トラブルで停止すれば夜中でも休日でも呼び出されます。新しい設備導入も頻繁に実施され、立ち上げ作業に追われます。残業や休日出勤も増えます。

まったく肉体的にも精神的にもへとへとになります。しかし、そんなフル生産が何年も続くことはまずありません。私の経験ではせいぜい3年、5年も続けば長い方です。

 

今度は生産量が減ってきて設備も保全要員も余って来ます。保全業務もやっと楽が出来るかと思いきや、そう甘くありません。今度は余剰人員の異動が始まります。

もしも派遣社員で設備保全の仕事をやっていたら、真っ先に契約を切られてしまいます。正社員だって安心出来ません。他部署への異動はむろん、場合によってはリストラ対象になります。

 

NG表示

 

私に言わせれば、半導体業界はヤクザな業界です。どんな業界でもそれなりに景気の浮き沈みはあるでしょうが、半導体業界はあまりお奨め出来ません。

ただ、安定より刺激を求めるなら、半導体もアリかも知れません。

 

まとめ

さて、今回は設備保全の転職を考えるなら、どんな業界がお奨めかを私の独断と偏見で記事にしてみました。

将来的に企業がつぶれるリスクの少ない業界、高収入が期待出来る業界を紹介しました。

 

ちなみに、私が年収ラボで調べた平成26年の業界別年収をここに書いておきましょう。

 

●製薬・医療品業界 724万円

●石油業界 801万円

●食料品業界 580万円

●半導体業界 677万円

 

こんな感じです。

むろん、これは業界全体の平均なので、それぞれの業界で設備保全の仕事をすればその金額がもらえると言う訳ではありません。

企業によっても水準は異なるでしょうし、何より個人の査定によって年収は大きく差がつきます。

しかし、業界としての年収ベースが大きな背景として影響することもまた事実です。

 

給料袋

 

結論として、収入面、安定性の面で医薬品業界、石油などのエネルギー業界を、そして応募のしやすさと安定性で食品業界をお奨めしました。

むろん、同じ業界でも個々の企業によって条件は変わって来るでしょう。一概に断定することは出来ません。

また設備保全の転職先を選ぶとき、どの業界にするかと言う観点で選ぶ人は少ないかも知れません。給料や福利厚生などの個別条件の方が断然優先度は高いでしょうね。

 

しかし、あなたが転職先の企業で出来るだけ長期間働きたい、出来れば定年まで働きたいと思うなら、多少は業界単位での将来性も考えた方がいいかも知れません。

なお、この記事には関連記事が何本かあります。すぐ下の「関連記事」からぜひお読み下さい。