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自主保全士の資格は転職の役に立ちますか?

こんな質問をネット上でよく見かけます。あるいは、この資格を取得すると社内で評価されますか、といった質問も見かけます。

実際のところはどうでしょう?

 

自主保全士とは?

自主保全士と言う資格は、公益社団法人日本プラントメンテナンス協会が認定する民間資格であり、2001年に創設された資格です。

製造部門のオペレーターが生産設備の日常点検レベルを自ら行うための知識、技術を身に着ける、スキルアップの為の資格です。

自主保全士の資格を持ってることは、機械に強いオペレーターであることの証となります。

 

自主保全士の認定者数は、2018年までの累計で165,032名です。

内訳として検定試験の認定者が110,062名、通信教育の認定者が54,970名となっています。

 

繰り返しになりますが、機械保全技能士が保全を専門とするエンジニアの資格であるのに対し、自主保全士はあくまで製造部門のオペレーターの資格です。

 

業務範囲も機械保全技能士が定期保全に加えて予知保全、改良保全まで行うのに対し、自主保全士は日常点検を中心に行います。

 

では、この自主保全士の資格を活かして条件のいい転職先を見つけることは可能でしょうか?

現在転職を考えているあなたも、将来可能性があるあなたも、ぜひ最後まで読んで下さい。

自主保全士募集の求人はほとんどない!

いきなりですが、実は「自主保全士」と言うキーワードで求人検索しても、ほとんど見つかりません。

下の表1をご覧下さい。転職サイトの大手10社を使って調査した結果です。

 

■自主保全士の求人件数(表1)

転職サイト 件数
キャリコネ 10
doda 5
マイナビエージェント 3
メイテックネクスト
1
リクルートエージェント 0
パソナキャリア 0
リクナビNEXT
0
工場ワークス 0
工場求人ナビ 0
はたらこねっと 0

注)2019年10月調査。各転職サイトのキーワード検索使用。検索範囲は全国です。

 

表1をご覧頂いてお分かりのように、自主保全士のキーワードで求人情報を探しても、ごくわずかしか情報は見つかりません。

キャリコネの10件が最多であり、dodaが5件、マイナビエージェントが3件、メイテックネクストが1件、あとの転職サイトではゼロでした。

 

同様にハローワークでも自主保全士をキーワード検索してみましたが、48都道府県、どこもゼロでした。

自主保全士を募集する求人は全くありませんでした。

 

ではなぜ、自主保全士の求人はこれほどまでに件数が少ないのでしょうか。

 

 

自主保全士の求人件数が少ない理由とは?

今も説明した通り、自主保全士の資格で求人を探してもほぼ見つかりません。

その理由は主に次の2つです。

 

1.そもそも資格の認知度が低い。

保全要員の求人を出す企業にとって需要の高い資格は機械保全技能士や電気主任技術者などの国家資格であり、民間資格である自主保全士は認知度が低い。

 

2.資格そのものには需要がない。

早い話、自主保全士の資格保有者がいないからと言って企業が困ることはありません。資格を持っていなくても相応の知識、技術を持ったオペレーターがいれば問題なしです。

 

業務独占資格の電気工事士や、必置資格の電気主任技術者とは根本的に位置づけが違います。資格そのものには需要がありません。

 

自主保全士はあくまで製造部門のオペレーターが自らのスキルアップを目的に取得する資格です。

この資格を保有しているからといって、直ちに転職が有利になることはありません。

 

実は自主保全士は求められる人材なのです!

何だか自主保全士の資格に対して否定的な、ネガティブなことばかり書いてきました。しかし、自主保全士が全く転職に役に立たない訳ではありません。

 

何度も説明しているように、自主保全士とは製造部門のオペレーターで自分の担当する設備を自ら日常点検レベルで保守が可能な知識、技能を持った人です。

 

すなわち設備保全の基礎知識、スキルを持っている人です。また資格を取得するくらいですから仕事に対する意欲、向上心も持っている人です。

 

マシンオペレーターにそんな自主保全が出来る人材はそうそういません。貴重な人材なのです。資格に需要はなくても、人材には需要があります。

従って、自主保全士の価値を評価してくれる求人を見つけることが重要です。

 

ではここで、自主保全士募集の実例を見て頂きましょう。どんな職種、どんな条件で求人が出ているのでしょうか。

実は、この求人例に自主保全士の資格、キャリアを活かす転職方法がズバリ出ています。

 

■自主保全士の求人例

●DODA(デューダ)掲載

・自動車部品をNC工作機械を使って加工する仕事。オペレーターとして自主保全担当

・応募条件 自主保全士2級以上

・年収 270万円~400万円

・雇用形態 正社員

 

●DODA(デューダ)掲載

・各種工場の設備保全請負

・応募条件 自主保全士歓迎

・年収 400万円~700万円

・雇用形態 正社員

 

●キャリコネ掲載

・車載用ディスプレイ加工のマシンオペレーター、自主保全担当

・応募条件 未経験者歓迎 自主保全士歓迎

・時給 1,250円~1,500円

・雇用形態 契約社員/嘱託社員

 

●キャリコネ掲載

・半導体工場で後工程のマシンオペレーター、自主保全担当

・応募条件 自主保全士歓迎

・時給 1,500円(月収33万円以上可能・諸手当込み)

・雇用形態 派遣社員

 

●パソナキャリア掲載

・自動車組立て工場の生産設備保全

・応募条件 自主保全士1級

・年収 300万円~600万円

・雇用形態 正社員

 

●メイテックネクスト掲載

・生産ラインの専用機の開発・設計・製造、または冶工具の設計・製作・加工

・応募条件 自主保全士1級、2級

・年収 ~600万円

・雇用形態 正社員

 

この6件の求人例は、まさに自主保全士の資格とキャリアをどう活かすか、その答えと言えます。

答えは2つあります。

 

1つ目は製造部門で自主保全の出来るマシンオペレーターとして資格を活かす方法です。

2つ目は自主保全ながら保全経験ありと言うキャリアを活かし、設備保全の専門職へキャリアアップする方法です。

 

実際に転職サイトに掲載されている自主保全士の求人はこの2種類のどちらかです。求人件数は少ないながら、理に叶った求人です。

 

保全マン

 

自主保全のスキルを持ったマシンオペレーター

まず、自主保全のスキルを持ったマシンオペレーターとして転職する方法から説明します。

私が勤務していた半導体工場では、ほとんどの工程でマシンオペレーターが日常点検を行っていました。設備によっては簡単なチョコ停の解除や、アラームの解除も教育していました。

 

同じような工場、生産ラインは業種を問わず、いくらでもあります。特別珍しいことではありません。

実際、自動車工場や半導体工場、家電工場や精密機器工場でもマシンオぺレーターが自主保全を行っています。

 

設備保全の専門部隊に依頼しなくても、製造部門のオペレーターが対応出来ることで色んなメリットが生まれます。

例えば設備の停止時間短縮、潜在的欠陥の早期発見、保全専門部門のレベルアップ、オペレーターのモチベーションアップなどです。

 

いわゆる多能工化の一環としてオペレーターにも保全業務の一部を可能にする取り組みは多くの工場でやっていることです。

工場の生産ラインではオペレーターと保全を兼任出来る人材を求めています。

 

君だ!

 

つまり、自主保全士、と言う資格で求人を出している企業は少ないのですが、実は自主保全士と言う人材を求める企業は多数あるのです。

 

従って、あなたが自主保全士の資格やキャリアを活かす転職を探すなら、「自主保全士」で求人検索するのではなく、「マシンオペレーター」と言う職種で検索すべきなのです。

それも、

「設備保全、メンテナンス業務を含むマシンオペレーター」

の求人を探して下さい。

 

単に設備のオペレーションしか出来ない人材より、自主保全も可能な人材の方が採用される可能性は高いし、優遇される可能性も高いのは当然です。

収入面や福利厚生など、条件面で有利になることが期待出来ます。

 

また、マシンオペレーターの求人はどこの転職サイトでも派遣社員募集が圧倒的に多いです。しかし、自主保全も可能となれば、同じ派遣スタイルでも無期契約社員として採用されることも可能です。

 

一部の求人では無期契約社員を「正社員」と呼んで募集しているようです。確かに半年や1年ごとの契約更新がなく、雇用は安定します。

ただ、賞与や退職金などの点で、一般的な「正社員」と同じと言えない面もあります。

 

では、ここまで説明してきた自主保全の出来るマシンオペレーターとして求人を探すのに最適な転職サイトを3社紹介しておきます。

工場ワークス、工場求人ナビ、ジョブハウス工場の3社です。

 

*工場ワークス

工場ワークス

●製造業に特化した転職サイト。全国各地の工場求人情報が27,000件以上、毎日更新。

軽作業で高収入案件が多いのが特徴です。しかし、中には海外出張まである専門的なスキルを必要とする求人もあります。

●未経験者、資格なしでも正社員になれる求人が多数あります。まずは設備保全のキャリアを積みたいあなたに最適です。

無料登録 工場ワークスで求人を探す

 

 

*工場求人ナビ

工場求人ナビ

日総工産で請け負っている、日本全国の工場系の求人を紹介する転職サイトです。

●勤務地、業種、寮、収入など、あなたの希望にピッタリの仕事・生活環境を探すことが出来ます。

半導体・自動車・精密機械などの工場保全の求人が多くあります。難易度も幅が広く、未経験者から更にスキルを身に着けたい経験者まで利用可能です。

無料登録 工場求人ナビで求人を探す

 

 

*ジョブハウス工場

ジョブハウス工場新

●工場・製造業専門の求人サイトです。全国の工場で働く仕事を探すことが出来ます。

●エンジニア系より製造の求人が中心です。自主保全士としてマシンオペレーターの仕事を探すには最適の転職サイトです。

●会員登録すると、会員限定の求人情報や、専属キャリアコンサルタントからの無料転職サポートが受けられます。

無料登録 ジョブハウス工場で求人を探す

 

なお、これらの転職サイトではマシンオペレーターの他にも検査や組立の求人も多数掲載されています。

 

そしてこうした職種において検査設備、検査冶具、組立設備、組立冶具の点検や修理を作業者に求める求人が多くあります。

 

ここでも自主保全士の資格とキャリアを持っている人材は優遇されることが期待出来ます。マシンオペレーターと合わせて検索してみることをお奨めします。

 

設備保全の専門職へキャリアアップをめざす

次に、自主保全士としてのキャリアを活かして設備保全の専門職へキャリアアップする方法について説明します。

 

パソナキャリアやマイナビエージェントなど、大手の転職サイトで設備保全の求人を見るとほぼ8割以上の求人で「応募には保全経験必要」とあります。

つまり、未経験者ではなく実務経験者を求めているのです。

 

その一方で、専門資格を応募の必須条件にする求人はそんなに多くありません。

電気関係の保全求人で電験3種や電気工事士などの資格を必要とするケースはありますが、製造ラインの設備保全だと資格を要求されるケースは少ないです。

設備保全の求人は資格より経験が重要視される傾向が強いのです。

 

そこであなたが自主保全士の資格を持ち、定期点検などの実務経験あれば設備保全の専門職へ応募可能です。

むろん、応募は可能でも仕事内容によっては自主保全士のキャリアでは不十分として採用されないこともあるでしょう。

 

しかし、求人の中には自主保全士のキャリアでも十分務まる保全業務も多数あります。そうした求人に応募すれば採用の道が拓けます。

 

私が勤務していた半導体工場でも、1台がン億円もするような設備だと、その保全は専門スタッフしか手が出せませんでした。自主保全士を教育するくらいでは到底手が届きません。

 

その一方でそれほど高度な専門知識やスキルがなくても保全が可能な設備もありました。設備保全の適性のある人材なら、数週間程度の教育、トレーニングによって十分保全が務まるのです。

この、「設備保全の適性のある人材」には自主保全士も当然含まれます。

 

書類選考や面接だけで設備保全の適性を見極めることは難しいものです。そこに「自主保全士」と言う資格があって、その資格を使った仕事の経験があれば、これは立派に採用に向けての客観的判断材料になります。

 

このように、求人を出す企業が求めているのは「自主保全士」と言う資格ではなく、保全業務の基礎知識や技能を身に着けた人材です。保全の経験を持つ人材です。

 

具体的な求人としては、

「保全業務の経験のある方、または未経験でも適性のある方」

といった求人になります。

 

では、こうした設備保全の専門職求人が掲載された転職サイトを6社紹介します。

キャリコネ以外の5つの転職サイトでは転職エージェントの無料サポートを受けることが出来ます。

あなたのキャリア、得意な分野を伝えて希望の転職先を見つけてもらいましょう。

業界情報、企業情報に精通した転職のプロがあなたに最適の転職先を提案してくれます。

 

また、転職サイト利用に際しては3社以上の併用をお奨めします。それぞれの転職サイトで独占求人が多いので、1社や2社だけの情報では好条件を見逃す危険性があります。

 

転職を成功させるには、いかに好条件の求人を早く、多く見つけるかにかかっています。当然ですが、好条件の求人には応募者が殺到します。

 

*キャリコネ

キャリコネ

20万件以上の求人と60万社、3700万人の企業口コミ情報の両方が無料で利用出来ます。

●未経験者でも応募出来る設備保全の求人が比較的多いです。工場内の設備保全求人が多いのが特徴です。

●あなたの気になる求人はまず口コミ情報で年収、残業、休出、社風、福利厚生などをしっかり事前チェックしましょう。

●面接対策は重要だけど頭の痛いもの。キャリコネに登録すると応募したい企業の面接レポートを見ることが出来ます。効果的な面接対策が可能になります。

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*マイナビエージェント

マイナビエージェントものづくり

●設備保全の求人を関東エリアで探すあなたにお奨めの転職サイトです。

●特に東京、神奈川、千葉、埼玉のあなたに絶対のお奨めサイトです。好条件の求人が多く、サポートも手厚いです。

●厚生労働省から「職業紹介優良事業者」に認定された、初めてでも安心して使える転職会社です。

楽天リサーチでも「20代に信頼されている転職エージェントNo1」に選ばれています。

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*メイテックネクスト

メイテックネクスト

●元々製造系エンジニアに特化した転職サイトです。設備保全の求人を探すのなら絶対のお奨め転職会社です。関東・関西・東海に求人の80%が集中しています。

モノづくり系エンジニアの転職支援実績ではNo1であり、技術に精通した専門のコンサルタントがあなたの転職を無料でサポートしてくれます。

●ただし、関東、関西、東海以外のエリアの求人を探すには不向きな転職サイトです。

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*パソナキャリア

パソナキャリア

●設備保全の求人を探すのにお奨めの転職サイトです。好条件の求人が多くあります。

●オリコン顧客満足度調査の「転職エージェント部門」で 第1位、「ハイクラス、ミドルクラス転職部門」で第2位を獲得しています。転職後の収入アップ率は67.1%です。

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*リクルートエージェント

リクルートエージェント

●設備保全の求人件数多数です。他の転職会社を圧倒する件数があります。

●しかも全国的に求人を網羅しているため、関東や関西以外のエリアでも探すことが可能です。

●転職支援実績は45万件以上で業界ナンバーワン、利用者の67.1%が転職後に収入がアップしています。

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*リクナビNEXT

リクナビNEXT

●未経験者でも応募可能な設備保全の求人が多数あります。正社員だけでなく、派遣社員の求人も掲載されています。

●半導体、自動車、食品など求人の業界の幅が広く、かつ工場内の設備保全だけでなくフィールドエンジニアの求人も多いのが特徴です。

転職者の約8割が利用している人気の転職サイトです。転職決定数もナンバーワンの実績です。

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まとめ

あなたが自主保全士の資格を活かした転職を希望されるなら、ぜひ利用して欲しい転職サイトを合計9社紹介しました。

あなたが自主保全の出来るマシンオペレーターとして求人を探すのか、あるいは設備保全の専門職へキャリアアップを図るのか、それによって転職サイトを使い分けて下さい。

 

それぞれの転職サイトにはそのサイト限定の求人も多いし、特長も異なります。それゆえ多くの転職成功者が語っているように転職サイトは最低でも3社併用で利用することをお奨めします。