第二種電気工事士とは、600V以下で受電する設備の新築・増改築時に、配線図どおりに屋内配線、コンセントの設置、アース施工などを行う専門技術者のことです。

 

これらの作業で不備があると、感電や火災など、事故の原因となる危険があるため、電気工事士の資格者でないと作業ができません。

電気工事士の資格は国家資格であり、業務独占資格としてニーズの高い資格です。

 

私が勤務していた半導体工場にも電気工事士の資格を持つ保全担当者が何人かいました。量産用設備の新設や移設の時には電気工事の業者へ指示を出したり自ら現場で工事に入ったり、大活躍でした。

 

では、電気工事士の資格は設備保全の転職に際しては有効でしょうか?役に立つ資格と言えるでしょうか?

この記事ではそんなあなたの疑問にお答えし、資格の概要についても説明したいと思います。

 

電気工事士の資格は設備保全の転職に有利か?

私の長年の経験から言うと、電気工事士の資格が設備保全に役に立つかと言えば、

「設備保全業務の範囲によって大きく異なる。」

と言った感じです。

 

先ほどから何度も説明しましたが、電気工事士の資格がどんな場合に役に立つかと言えば、新規に設備を導入するのに電源ラインを増設する、あるいは設備移設に伴い電源ラインも移設するといった場合です。

こうした配電盤から各設備までの電源ラインを工事するには電気工事士の資格が必要となります。

 

配線工事6

 

通常は工場内に電力、エアーなどの供給を専門とするユーティリティ部署があり、そこが担当して作業をしてくれます。あるいは大がかりな工事なら外部の業者を使うこともあります。

 

しかし、それでは工期が間に合わない場合や機密保持のために外部の業者が使えないような場合もあります。そんな時に電気工事士の資格を持った設備屋さんが保全にいると大変重宝するわけです。

 

私は半導体工場で設備の保全と同時に導入も担当していましたが、部下の中に何人か電気工事士の資格を持った者がいて大変助かりました。いざとなれば自部署で対応可能なのは心強い限りです。

 

ただ私が勤務していた工場では、設備保全の担当者がそこまでやることはめったにありませんでした。

 

その意味では、

「電気工事士の資格が役に立つこともある。」

程度の表現になってしまいます。保全担当部署に電気工事士の資格者がいれば心強いですがどうしてもいないと困るとは言えません。

 

ただし、保全担当の部署がユーティリティの供給まで担当するような組織であれば話は丸きり違ってきます。電気工事士は絶対有利な資格となります。

「電気工事士の資格が絶対に必要である。」

と言うことになります。

 

例え自社で工事をすることがなく外部業者を使うにしても、業者への見積依頼、作業指示や出来栄え確認などには電気工事士の資格を持った担当者が必要になります。

 

当サイトの記事『設備保全に求められる資格を100社大調査!』でお伝えした通り、設備保全の求人で電気工事士を優先する企業はたくさんあります。

電気工事士の資格がないと出来ないような電気工事までを含む設備保全であれば、断然有利な資格と言えます。

 

なお、本文でも紹介した通り、電気工事士には第二種と第一種があります。私が設備保全の求人を見た範囲では、特に第一種を指定した求人はそれほど多くありません。

 

一番多い条件は、単に電気工事士の資格歓迎、と言った内容です。つまり、第二種でも応募可能な求人が多いのです。

むろん、あなたが第一種電気工事士の資格を持っていれば言うことありませんが、仮に第二種であっても応募出来る求人は多数あります。

 

電気工事士の資格があれば、一生飯の食いっぱぐれなし!

今まで説明してきたのは設備保全における電気工事士の求人、転職についてです。これが設備保全を離れて電気工事全般で見ると、その需要は桁違いに大きなものになります。

 

何しろ電気工事はいたる所でやっています。工場や大型ビルだけではありません。一般家庭だって学校だって病院だって電気工事はあります。

凡そ人が済む場所には必ず電気が必要であり、電気工事が発生します。

 

大手の転職サイトにしろ、ハローワークにしろ、電気工事士募集の求人は1年中途絶えることがありません。

 

むろん、採用条件は個々の求人で様々でしょう。給料もピンキリだと思います。しかし、電気工事士の資格を持っていればどこか働く場所はあります。

言わば、食いっぱぐれのない資格だと言えます。その意味で、チャンスがあればぜひ取得しておきたい資格です。

電気工事士検定の概要

項目 説明(概要)
資格名 第二種電気工事士
どんな資格か ・600V以下で受電する設備の新設、増設に際して図面通りに配線、電気工事を行う専門技術者として認定される国家資格です。

・こうした電気工事の作業は法律で基準が定められており、有資格者でないと行うことができません。

・電気工事士の資格には第二種の他に第一種もあります。

受験資格 ・年齢、学歴などの制限がなく、誰でも受験することが出来ます。
受験方法 ・上期
願書受付 3月中旬~4月初旬
筆記試験:6月上旬
技能試験:7月下旬

・下期
願書受付 6月中旬~下旬
筆記試験:10月上旬
技能試験:12月上旬

・筆記試験 
四択のマークシート50問

・第一種電気工事士検定は1年に1回実施。

・技能試験 
配布される材料を使って制限時間内に配線工事を行う。

・筆記試験に合格して技能試験が不合格だった場合、翌年は筆記試験が免除される。ただし、1回のみ免除。試験は上期か下期、1年に1回しか受けられない。

・受験料
インターネット申し込みが9,300円、郵送申し込みが9,600円です。
合格率
2017年上期
・筆記 61.0%
受験数 71,646人 合格数 43,724人

・技能 71.3%
受験数 55,660人 合格数 39,704人
設備保全の転職
に有利か
・設備の導入、増設、移設などで工場内の配電盤から設備までの電気工事は必ず発生します。それが保全担当の範囲内であれば非常に有利な資格と言えます。

・保全担当がそこまでの作業を行わない場合にはそれほど有効な資格とは言えません。従って保全担当の作業範囲によって有効性が変わってきます。

 

電気工事士検定の追加情報

◇電気工事士検定の受験資格

電気工事士は第一種も第二種も実務経験や学歴などの受験資格はありません。誰でも受験することが出来ます。

ただし、第一種の場合、試験に合格しても下記の実務年数を満たしていないと免状がもらえません。

●大学、高専において電気工事士法で定める課程を修めて卒業した人 3年

●上記以外の人 5年

こんな条件がついています。

 

従って、第一種の試験に合格しても、第一種電気工事士としての資格で仕事をするには免状が必要なので、実際には上記実務経験を満たさないと試験だけ合格しても仕事は出来ません。

 

配線工事5

 

◇電気工事士検定にはどんな問題が出るの?

電気工事士検定の試験問題については、過去の出題が次のサイトでご覧頂けます。

『試験の問題と解答』

このサイトでは平成21年から平成29年までの過去問題と正解が載っています。まさに電気工事士検定の傾向と対策を研究するにはもってこいです。

 

ここで簡単にどんな試験か説明しておきます。電気工事士検定には筆記試験と技能試験の2種類の試験があります。

筆記試験は四肢択一の答えやすいマークシート方式です。提示された回路図から電圧、抵抗値、発熱量を計算したり、工事に使用する材料や工具を問う問題などが出題されます。

一方、技能試験は配線図や施工条件などに沿った施工を実際に行う試験で、事前に候補問題が公表され、その中から一題出題されます。

 

技能試験に関しては一般財団法人電気技術者試験センターのホームページ上にこんな親切丁寧な解説記事が掲載されています。

『技能試験の概要と注意すべきポイント(平成29年版)』

この受験マニュアルとも呼べるコンテンツは全48ページに及び、メチャ詳しい解説となっています。電気工事士検定を受けるあなたは必読です。

 

電子部品
写真は試験とは関係ありません。

 

更に第一、第二種技能試験で実際に制作する課題について、写真が掲載されたサイトがあります。何より写真で現物を見て頂くのが最もイメージがわくと思います。

『電気工事士の資格、一種と二種の違いをまとめました』

このサイトは第一種と第二種の違いを分かりやすくまとめてくれたサイトです。その中に、技能試験の課題の違いを写真付きで解説した部分があるのです。

そこを見て頂くと、それぞれの技能試験でどんなものを製作するのかよく分かります。

 

◇電気工事士検定の難易度(合格率)

電気工事士検定の合格率は以下の通りです。

種類 受験者数 合格率
 第一種

筆記

技能

 39,013人

23,677人

 

50.3%

61.7%

 第二種

筆記

技能

 

71,646人

55,660人

 

61.0%

71.3%

表をご覧頂いてお分かりの通り、第一種も第二種も、筆記試験よりも技能試験の方が合格率が10%ほど高くなっています。

多くの技能検定では実技の方が難しいイメージがありますが、この検定においては筆記の方が難しいようです。

 

●第一種電気工事士検定(平成28年実績)

【筆記試験】

・受験者数 39,013人

・合格率  50.3% (合格者 19,627人)

【技能試験】

・受験者数 23,677人

・合格率 61.7% (合格者 14,602人)

 

●第二種電気工事士検定(平成29年上期実績)

【筆記試験】

・受験者数 71,646人

・合格率  61.0% (合格者 43,724人)

【技能試験】

・受験者数 55,660人

・合格率 71.3% (合格者 39,704人)

 

まとめ

この記事では電気工事士の資格がどのように転職に役立つのか、また資格の概要はどんなものか説明しました。

電気工事士の資格は中小企業から大企業まで、一般家庭から大規模工場まで、様々な電気工事で必要となる資格です。

あなたが電気工事士の資格を持っていれば、設備保全の転職に際しても有利なのは間違いないです。

 

あなたの電気工事士としての資格、キャリアを最大限活かした転職先を見つけるには、どうぞこちらの記事も参考にして下さい。

『電気工事士の資格を活かした求人・転職情報の探し方』

 

上の記事を読んでいる時間のないあなたは直接下記の転職サイトをご覧下さい。電気工事士の求人が多く掲載されています。

 

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