あなたが設備保全の担当者なら、色んな装置メーカーや部品メーカーが売り込みに来ませんか?

生産設備のメーカー、空圧機器やセンサーなどの部品メーカーの営業マンが来ますよね。

忙しくしている時にアポ無しで来られるとイラっとします。

でも、アポ無しよりもっとイラっとするのは・・・他に理由があります。

今回は、あなたが付き合う価値のないダメな営業マンと、ぜひお付き合いをお願いしたい優秀な営業マンの見分け方を話したいと思います。

あなたの貴重な時間を有効に活用するため、ぜひこの記事を参考にして下さい。

 

ダメな営業マンと優秀な営業マンの違いとは?

あなたの元へこんな話の切り出しで訪問してくる営業マン、いませんか?

『今度、こんな新商品が出来ました。画期的な商品です。ぜひ、御社でもご検討下さい!』

どうです?こんな話を持ってくる営業マン、いるでしょう?

私のところにもしょっちゅうこの手の売り込みがありました。

 

むろん、新製品、新技術の情報ですから役に立つこともあります。購入に至ることもあります。だから一応、話は聞きます。

しかし、大抵は途中でイラっと来て話は打ち切り、早々にお帰り頂く羽目となります。

それは新商品や新技術に価値がないからではありません。売り込みに来た営業マンがあまりに能がないからです。

ちょっと偉そうな言い方になりますが、本当にそう思います。

 

彼らはまず、新商品や新技術のスペックや開発に至った経過を話します。その商品がいかに優れているか、いかに苦労して開発したか、熱く語ります。

しかし、私にしたらそんな話はどうでもいいことです。商品のスペックや開発の苦労話など聞きたくもありません。

少なくとも最初に聞きたい話ではありません。

 

私が最初に聞きたい話はただ1つ、

「その商品、技術を購入したら、どんなメリットがあるのか?」

と言う点です。

もっと言えば、

「それを購入すると、いくら儲かるのか?」

と言う点です。ここを聞かせて欲しいのです。

 

しかし、営業マンの多くは、

「商品のスペックを説明しますから、これをどう使うかは御社でご検討下さい。どんなメリットがあるか、いくら儲かるかまではちょっと・・・」

これが本音です。

 

しかし、中にはごくまれに、非常に優秀な営業マンが売り込みに来ることがあります。ではここでダメな営業マンと優秀な営業マンの売り込みを比較してみましょう。

 

ダメな営業マンの売り込み

今度わが社が開発したこの装置は時間当たりの処理能力が●●個となっており、従来より20%の高速化に成功しています。

また設置に必要な床面積も●●平方メートルで従来より25%の削減に成功しました。処理速度、床面積、いずれも業界最高レベルです。

このような素晴らしい新商品ですから、ぜひ導入のご検討をお願いします。

 

優秀な営業マンの売り込み

御社の○○○工程では、●●電機の装置をお使いでしたね?それだと恐らく時間当たりの生産能力は1500個くらいでしょう。

今度わが社が開発した装置だと時間2000個以上が可能になります。つまり生産能力は1.3倍に増えます。

 

また、設置の設置床面積も●●電機に比べて30%削減しました。今まで5台しか入らなかったスペースに、わが社の装置なら7台入れることが出来ます。

つまり、処理速度と設置面積の削減で、工場の面積当たりで考えると生産能力は1.8倍に上げることが可能になります。

 

とまぁ、こんな感じです。

両者の違いがお分かり頂けますか?ダメな営業マンはあくまで視点が自社中心です。こんな新商品が出来ました、と言う紹介がメインです。

 

一方、優秀な営業マンは違います。視点がユーザーに向いています。新商品を導入したら、ユーザーにどんなメリットがあるのか、それを中心に売り込みます。

生産性の話はコストメリットそのものであり、ユーザーとしては最も関心のある話です。

 

そして、ユーザー視点で売り込みをしようと思えば事前の準備が必要です。現在、ユーザーがどんな装置で生産しているのか、概略を調べておく必要があります。

それと自社の新商品を比較することで、ユーザーに説得力のある売り込みが可能となります。

どうしてもユーザー情報が入手出来ない、あるいは初めて訪問するユーザーならどうするか?

その場合は業界標準とも言うべき装置を2種類、3種類ほどピックアップして対比資料を作ればいいのです。

それがユーザーの生産環境とドンピシャでなくても十分具体性を持ってメリットが伝わります。

 

メーカーとして自分がアピールしたい話から始めるのがダメな営業マン。ユーザーが聞きたい話から始めるのが優秀な営業マン。

どちらの営業マンとお付き合いすべきか、言うまでもありませんね。あなたの貴重な時間をダメな営業マンのために使わないで下さい。

スペックの説明などカタログを置いて行ってもらえば済む話です。開発の経過や苦労話など聞きたくもありません。

 

もう1つ具体例をあげましょう。ダメな営業マンがよく口にするセリフが、

「何かお困りのことはありませんか?ぜひわが社の商品、技術で解決のお役に立ちたいと思います。」

これです。

まさにこれは能無しを絵にかいたような営業方法です。

 

一方、優秀な営業マンはこんなアプローチをしてきます。

「もしや御社では作業環境のダストにお困りではありませんか?当社のエアフィルターをお使い頂くと従来の市場品に比べて20%もクリーン化が強化出来ます。」

こんな感じでユーザーの生産現場で問題となっていそうなテーマを見つけ、それに自社商品、技術を結び付けて営業してきます。

 

ユーザーに「何かお困りのことはありませんか?」などと尋ねるのではなく、ユーザーも気付いていない問題点を掘り起こし、その解決の手段として自社商品、技術を売り込む訳です。

こんな営業マンが来てくれると大変重宝します。忙しい中でも時間を作って話を聞こうかと言う気になります。

 

まとめ

かつて私が半導体工場で設備周りの担当をしていた時、設備メーカーさん、部品メーカーさん、あるいは商社や販売店の営業マンがよく来てくれました。

それぞれに新商品情報、新技術情報を教えてくれるのですが、大半は印象にも記憶にも残らず、忘れてしまいます。

それは本文でも書いた通り、メーカーの自己中話だからです。自分が話したいことばかり口にして、こちらが本当に聞きたい話が出て来ないからです。

 

その点、本当に優秀な営業マンはこちらが気付いていない課題までも堀起こして問題提起してくれます。

常に私たちユーザーにどんなメリットがあるか、どれだけ利益に貢献するのか、それを語ってくれます。

同じ商品、同じ技術の売り込みでもどこに視点を置いて話すかで印象は全く変わります。

 

あなたも工場で設備保全を行っていれば様々な売り込みを受けることでしょう。どんな営業マンとお付き合いすればいいのか、メリットがあるのか、ぜひ考えてみて下さい。